涙の北海道旅@〜均翅な冬日〜 09.7/4

この日は、またぞろムチャな特攻をやってきました。
約1年ぶりの北海道リベンジです。そういうと、「ほほぅ、この時期ってことは大雪ですな」
などという声が各方面から聞こえますが、今回はあえてそれを外して、
トンボ方面に注力するというO氏の企画に乗っかってのトライアル。
面白そうだというのもあり、こんなコースは今便乗しとかなきゃ二度とやらないな、
という思いもあったりしての突撃と相成ったわけです。
今回は更に行程を練り直し、神戸空港→千歳空港の最終便で飛んで、
そこから夜行バスというプランで、なぜか今回は全くのノートラブル(笑
これは幸先いいぞ、などと思っていたのですが、蓋を開けてみると
北海道のスゴさをつくづく実感できてしまう、そんな一日となったのでした。

<1>釧路湿原周辺

  
というわけで、好調に旅路を重ね、釧路近くの駅でO氏と待ち合わせ。
待ち合わせまでの時間で周辺をウロウロすると、あやしい帰化植物を発見。
後で調べると、ウスユキマンネングサというそうで、なんか北海道らしい風情だなぁ。

  
さらにうろつくと、イヌカミツレ(左)があちこちに群生していたり、
水路にはムラサキ科の怪しい花(右)がありましたが、これはワスレナグサかな?

  
この時点の天気は、ものすごい霧。そして意外なほどの肌寒さ。
さすが北海道、早朝は冷えるんだな、と思っていましたがその考えが甘いことは
あとで十二分に思い知らされることになってしまいます(笑
そんな霧の中、ヒトリガの幼虫(左)は朝露をまとって意外な美しさ。
あちこちではオカモノアラガイ(右)が活発に活動していたりします。

  
小さな湿地を見ると、少し距離はありましたが、ノビタキ(左)に続いて
シマセンニュウ(右)も登場。賑やかに囀っていました。

  
木立の中では、コムクドリ(左)が数羽、普通に飛び交っていたの蛾印象的でした。
そして、そこらの道端なのに、バイケイソウ(右)があってさすが北海道と唸ってみたり。

  
さて、O氏と合流し、面白そうな池のある湿地に向かうと、初手からノゴマ(左)が登場。
そこらに当たり前のようにオオヤマフスマ(右)が咲いているのもビックリでした。

  
歩き始めると、そこら中に初めてお会いするフタマタイチゲを発見。
これがなんとも良い風情をかもし出していて、初手からなんか嬉しくなったり。

  
草地の中にはゼンテイカ(左)も咲いていましたし、センダイハギ(右)も
ぽつぽつ咲いていて、北海道敵普通種ながらやはり興奮してしまいます。

  
とつぜん頭上からギャ−スカと怪しい声が降ってきてビビリましたが、
よくみると、オオジシギが何羽も飛び交っていたのでした。
頭上を飛ぶ(左)も、霧でピントが合わずにピンぼけしか撮れませんでしたが、
遠いながらも杭の上に止まっている個体(右)も発見。いやしかし、おもろい声じゃ。

  
ビンズイ(左)も姿を見せたり、やはり鳥見的には面白い場所ですね〜。
そんなこと言いつつうろうろすると、スズラン(右)があちこちで咲いているのにも気付きます。

  
結構驚いたのは、草地の中であちこちに咲いていたギョウジャニンニク。
かなり深山の花のイメージでしたが、このあたりだと平地の草地にもあるものなのね。

  
ハマナス(左)は当然のごとくアチコチに咲いていて、これまたお見事でした。
エゾノコリンゴ(右)もあったり、なかなか面白い感じ。
それでは、ということで今回の最大の目的地である某池に突撃。
この池は、北海道特産的珍トンボのほとんどの記録があるという破格な条件の池で
これは初手からウハウハじゃないかと二人でニンマリしてみたり。

  
さて、池のほとりを進むと、いきなりベニマシコ(左)がいたり、オオジシギ(右)が登場したり、
初手から賑やかな出会いに小躍り状態。曇天の空抜けで写真はペケポンですが…

  
んで、池のほとりに車を停めると、すぐ側に色鮮やかなエゾスカシユリ(左)を発見。
撮影しようと草地に踏み込むと、周辺から多数のアオイトトンボ類(右)が
ワサッと飛び出します。え〜と、これってもしかしたら、もしかするの?

  
そうこうするうちに、粉を吹き始めた♂も発見。バシバシ撮影した後に素手で捕獲し、
Oさんと一緒に図鑑と見比べてみますが、これが超難関です。
「え〜と、腹端を見ると…一応先端が膨らんでるか。翅の縁紋は…う〜ん、太めかな、
ということは、これが憧れのエゾアオイトトンボ……って間違い探しだなコリャ」
というわけで、憧れのトンボとの出会いは、なんか妙に納得いかないモノでした(笑
「ここまでそっくりだとギザ十くらいの感激しかないね」というのが私の感想。
結局この場ではかなりの数のアオイトトンボ類を見れましたが、一応確認したのは全部
エゾアオイトらしきものだったので、この場所は混生していないようですが…ちょい自信なし(笑

  
さて、首を傾げつつ歩きはじめると、お次に登場したのはキタイトトンボ。
未熟ながら♀(左)、♂(右)とも見れました。やはり北海道ではこいつに会わなきゃ。

  
歩き始めると、ノブドウの葉上にシラホシカミキリ(左)を発見。
地味色ながら妙に色鮮やかなヒトオビアラゲカミキリ(右)にも出会えました。

  
道端には、あちこちに花盛りのカラフトイバラが咲いていて、これもまぁお見事。
こんな感じで、見所多数で歩みも遅々としていたわけですが、
肝心の池に到着すると、そこら中が水浸しで、全然水面に近づけないことが発覚。
何箇所かで挑戦したものの明らかに胴長でも不安な水位で、考えたあげく、もしかしたら、
隣接する線路側から近づけるかもしれない、ということでとりあえずトライしてみることに。

  
途中で、少し遠かったですが、オオジシギ(左)に再会しました。この辺りは個体数多いですね。
道端にはオオカメノキ(右)もまだ結構満開状態で、季節の差を感じます。

  
一応、池の縁の湿地では、キタイトトンボ(左)やら、カラカネイトトンボ(右)やらが
ご登場。嬉しいんですが、期待しているトンボは君達じゃないんだよなぁ。

  
ホザキシモツケ(左)も咲き始めていました。そしてあとで後悔したのは、湿地の
あちこちにたくさん見つかったエゾノレンリソウ(右)。
レンリソウだと思って数枚撮っただけだったんですが…失敗したなぁ。

  
池の中ほどには、サギスゲの群落(左)もありました。
すぐ側でセンダイムシクイ(右)も2羽チョロチョロしてくれましたが、潅木の中で
こんなカットが数枚撮れたのみ。うむむ、力量不足じゃ。

  
さて、線路沿いを歩くと、あちこちにオオハナウド(左)が大満開。
オオカサモチ(右)もきれいに咲いていて嬉しくなっちゃいます。

  
オニシモツケ(左)もあちこちで咲いていました。そして、線路の敷石の上には
あやしげなウンラン系の帰化種(右)も発見。面白い出会いが続く場所ですねぇ。


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