中国地方御案内A〜吉備地方突撃〜 09.6/8

この日は、中国地方後案内Part.2。
吉備地方へ突撃し、「田舎で暮らそう」のyamaさんにご案内してもらって
さらにウハウハしてしまおうという企画なのです。
しかし、あまりにも初日がスゴすぎたもので、こりゃ2日目は雨降るわと
かなりの確度で確信していたんですが、朝起きたらものすごい雨音……と思いきや
雨上がりの林の中を走り渡る雨だれの音でして、ちょうど雨上がりの
よさげな雰囲気になったんです。い、イケるかも。
その後、早朝から心臓の飛び出すようなメガトン級ビックリに出会えたり、
日中も意外なほどに晴れあがって目的の蝶も山盛りと
極めて幸せな一日となったのでした。いやもうウハウハでしたぞ(笑

<1>広島県某所

  
というわけで、ゼフねらいということで5時の目覚ましで飛び起きて、
寝ぼけマナコで表に出ると、つけっぱなしにしてあったライトの元には、あんな
大雨の中だったのに、きっちりとシンジュサン(左)が飛来していて初手から
眠気が吹っ飛びます。こいつは幸先がいいってヤツですな。
近くにはかわいらしいアオセダカシャチホコ(右)も鎮座していました。

  
アオイラガ(左)やら、クロスジアオシャク(右)やらといったあたりを撮影しつつ、
さらにウロチョロすると、雨音のトーンがフイに変わった……と思ったら、
いつの間にか雨は上がっており、雨音と思っていたのは林の中に降り注ぐ雨だれの
音だということに気付きます。つまり大雨の上がりっぱな。
こいつは期待できるかな、と思いながらヒョイとロッジの外壁をのぞいた時です。
冗談でもなんでもなく本気で心臓が止まったかと思いました。
頭が真っ白になり、視界も一瞬ホワイトアウト。そして、強烈な立ちくらみ…


「いる!いるいる!うぉ〜、マジでいる!ホソバミツモンがいる!」
そう、憧れつづけたホソバミツモンケンモンとの出会いの瞬間でした。
突然パニクッてなんか怪しいことを叫び始めた私を見て、一寸野虫さんはかなり
心配されたご様子でしたが(笑)、こちらは完全に頭真っ白になりつつ、
とりあえずその体勢のままメチャクチャにシャッターを押しまくりました。

  
しばらくしてようやく落ち着いて、ロッジの外に出てドアップ撮影。
よく見ると、結構鮮度もいい個体で、本当に涙が出ました。
しかし、想像以上に可憐な模様の蛾ですよね。
いやはや、最後の撤収時に出会えるなんてドラマチックすぎます。

  
調子に乗って周辺を見ると、キベリハネボソノメイガ(左)も再登場。こちらは♂ですね。
なんか面白い模様のナカキエダシャク(右)なんてあたりも登場します。

  
何度出現してもついついシャッターを押してしまうシロスジオオエダシャク(左)や、
木片にしか見えないツマジロシャチホコ(右)なんてあたりにも遭遇。

  
こちらもなんともいい雰囲気のナミガタシロナミシャク(左)もいましたし、こちらも
不思議な魅惑のあるツマキトビエダシャク(右)も再登場。いやはや、朝から濃密です。

  
こちらもなんとも魅惑的なデザインのカバイロモクメシャチホコ(左)もいました。
そして、面白かったのは地面で見つけたサラサエダシャク(右)の死骸。きれいな模様に
感激し、絶対にお初な蛾だと思っていましたが、こいつがいつも翅立ててとまってる
あいつだと分かったのは、かなり図鑑をひっくり返した後のこと。
そうか、よく考えたら表見るの初めてだ。でもこんなきれいなら隠さなくていいのに…

  
さてさて、それではと勢いごんでゼフ方面へと車を走らせることに。
んで、期待を込めて梢を叩きますが、これが意外なほどゼフの姿が少ないんです。
昨日の日中よりも少ないんじゃないかって感じ。
粘るとヒロオビミドリシジミの♀(左)や、♂(右)なんかはなんとか落ちてくれましたが。

  
ウスイロオナガシジミ(左)も登場。でも、なんか落ち着かなくてすぐに樹上に飛び去ります。
その後も粘るもイマイチ成果薄で残念。雨のあとだから落ちてると思ったけど
豪雨過ぎたから、さらに潜り込んじゃったりしてるのかも。
草むらの中に、小さいけど魅惑的な模様のキマダラコヤガ(右)がいたのはささやかなオマケ。

  
その後も、ヒロオビミドリシジミ♀(左)は何度も登場。そのうち1匹だけが
ス〜ッと開翅(右)を披露してくれましたが、撮りにくい位置だったのでぞんざいに撮ったら
めっちゃピンボケになってました。後で気付いてチョイ後悔。

  
雨上がりということでマイマイ類(左)はものすごくお元気でした。
可愛らしいゴイシシジミ(右)なんかをみたあたりで、早朝の部は終了。大急ぎで宿に戻って
撤収し、yamaさんとの待ち合わせ場所へ急ぎます。

  
それでも途中のSAでしっかり遊ぶのは蛾屋さんならでは。
というわけで、そこでは立派なカギバアオシャク(左)や、ヘリジロヨツメアオシャク(右)
といったあたりが見られました。道端のアチコチに出会いがあるのがいいですよね。

<2>吉備地方各所

  
さて、yamaさんと合流して、さっそくおもしろいげな山の中を歩き始めると、
雨に濡れたササユリ(左)が登場。う〜ん、いい風情だネェ。
フクロウの羽(右)も見つかったり、やはりなかなかいい環境のようです。

  
咲き始めのウメガサソウ(左)もありましたし、ギョッとするほどに巨大な
ヤマナメクジ(右)にも遭遇。それでは、ということで林のアチコチをバシバシして
みますが、こちらも意外なほどにゼフは出ません。何度か高くを飛ぶも降りないし、
大雨の後というのはそんなに条件がいいものではないのかもしれませんなぁ。

  
しかし、引き上げようかという時に予想外の出会いがありました。
ついでだからと冗談で叩いた桜の木から、ヒョイと飛び出したのは…メスアカミドリシジミだ!
ナラガシワ系ゼフを探していたので、これは相当予想外の出会いでした。

  
追い掛け回すと、何度か葉上で御開帳(左)も見せてくれましたが、位置が高い…
一度だけ、目の前での一瞬のご開帳(右)もありましたが、下からあおる角度な上に
あわてたら上端がチョイ切れちまってなんともトホホ。

  
羽化してそんなにたってないのでしょうか、何度も追いまわしても遠くに逃げず、
最後には全員がドアップ撮影で堪能できるまでお付き合いいただいてしまいました。
密かに私はメスアカのアップ撮影はお初で嬉しい限り。おほほほ。


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