貴重種の谷へ〜保護地見学〜 09.6/14

この日は、これまた前々から楽しみにしていた厚かましい押しかけ企画。
開発で失われた貴重な植物を保護育成している苗園と
その近くの谷を見学させてもらうという本当に貴重な体験です。
案内いただきましたNさん、仲介いただいたKさん本当にありがとうございましたm(_ _)m
ご案内いただいた場所は、予想以上に素敵なビックリで
満ち溢れた素晴らしい空間で、息を呑んだり目を丸くしたりの連続。
創意工夫を凝らしまくった飼育方法に驚き、また
長年継続されている地道な活動に本当に頭が下がりました。
その前後に足を伸ばした場所でも山盛りの成果があって
宿題をいくつも片付けることのできた、本当に充実した1日でした♪

<1>阪神間某所

  
まず早朝にやって来たのは、とあるお寺。うろうろするとノコギリクワガタ(左)が
落ちていたりしますが、それ以外の成果はほとんどありません。
そこらのソテツが新芽(右)を吹いてましたが、クマソの食跡が全くなかったのが
印象的でした。今年はまだ拡大していないみたいですな。

  
その後、かなり粘りましたが、出現したのはミズイロオナガシジミ(左)と
アカシジミ(右)が1匹ずつ。こんなはずじゃなかったんだけどなぁと思いつつ、
諦めて移動しますが、途中でふと前から気になっていた場所を思い出して急遽来訪。

  
すると、その場所はマルバアオダモ(左)がやたらめったらたくさんある谷でした。
こりゃ期待できるぞ、ということで長竿でバシバシすると、初手から
登場したのは、期待通り、ウラキンシジミ(右)じゃないですか!

  
というわけで、初手から目的のゼフを見ることができて大興奮。
それもこれは超新鮮な♀で、実にいい雰囲気。
ウラキンシジミは今まで縁がなく、ほとんど撮影できなかったので嬉しい限りです。

  
その後、さらにうろうろすると、別の♀(左)も登場。
アカシジミ(右)も登場しましたが、こちらはちょっぴりボロな雰囲気。

  
なんか面白そうなカギバ類(左)がいたり、オオベニヘリコケガ(右)が
いたりというオマケもしっかりありました。なかなか色鮮やかですよね。

  
小さな沢があったので、ダビドサナエ(左)も飛んでいましたし、
ヒゲコメツキ♂(右)も登場。かなり面白い場所ですね。

  
さらにバシバシすると、ウラキンシジミの♂も1個体だけ登場しました。
でも元気すぎてすぐに飛んじまったので、撮れたのはこの2枚だけ。

  
最後にまた新鮮な♀が登場。個体数の多い場所ですネェ。
少しだけ翅表を見せたので、開翅するかと期待しましたが、結局それは
かないませんでした。まぁ、開いても真っ黒なんですが。

  
さらにウロウロすると、コチャバネセセリ(左)やら、オオチャバネセセリ(右)も
登場。朝一からかなり楽しめたなぁと思いながら、待ち合わせ場所に急ぎましたが、
途中で渋滞にはまったあげく、回避しようと一般道に降りたら道に迷いまくって
ものすごい大遅刻。Nさん本当にスイマセンでした。

  
というわけで、今回ご案内をお願いしたNさんに連れられて山の中へ。
この場所は普段は人が入れない場所だということでドキドキしつつ歩いていくと、
道端にきれいに咲いたササユリ(左)を発見。エビネ(右)もたくさんありましたが、
このあたりだとイノシシが掘り返すんだという話に地域性を感じてみたり。

  
そして、薄暗い谷を降りていくほどに、ありました、憧れの花。
幽玄な雰囲気も素敵なキヨスミウツボです。
花が終わりかけている株(左)もありましたが、大満開の群落(右)も多数。
しかし、現物を見ると想像以上にヘンテコな花です。

  
このあたりにあるのは自家受粉をする4倍体ばかりだそうですが、
寄生植物ということもあって実に面白い風情です。Nさんが1株掘り取って(右)
見せてくれましたが、思ったよりも頑丈で長い地下茎に再度ビックリ。

  
谷の中には、テイショウソウの葉(左)もありました。兵庫にあるなんて知らなかった…
ホオノキの実についた、面白そうなキノコ類(右)もみつかりました。

  
谷の底の方では、キヨスミウツボは湿度の高い場所にけっこうごそっと固まって
見られました。案外密度が高い場所もあってこれまたビックリ。

  
しかし、事前知識がなきゃ絶対にキノコだと思いますよね。
何度見ても本当に面白い植物だと思います。Nさんの話では、谷を歩いていて
妙にクネクネしたウラジロマタタビをみつけたら、こいつがあることが多いとか。
「きっと全力で逃げてんですよ」という言葉に妙に納得しちゃいました。


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