オレンジの谷へ@〜関東組大集結〜 09.6/7

この日は、またぞろ一気に遠出してまいりました。
やってきたのは、なんと白馬。そう、蝶好きだとピンと来るであろう、
あのオレンジ色の蝶についに挑戦なのです!
安曇野の蝶と自然」のkmkurobe氏のご案内で、これまた予想外なほど
晴れ上がった中、うなりたくなるような見事な景色の中で、
沢の流れを聞きながら、おおはしゃぎで遊びまわった1日でした。
しかしなんといっても印象的だったのは、サブタイトルにある通り、現地に着くと
関東の蝶屋さんが大集結していたんで、驚くやら笑っちゃうやら。
普段ブログを拝見している関東在住の蝶屋はほぼ全員集合状態でした☆
というわけで、ヒキの強い方々とご一緒できたこともあり、超楽しい一日になったわけです。
みなさま、本当にありがとうございましたm(_ _)m

<1>白馬地方某所

  
まず早朝にやってきたのはとある湿地。時間に余裕があったので一歩きと
いうことでうろつくと、あちこちにサワオグルマ(左)を発見。カキツバタ(右)も咲いてます。

  
リュウキンカ(左)もポツポツとだけ咲き残っていてくれました。
そして、そのあたりでウスバサイシンの葉裏を見ていくと、意外なほどあっけなく
目的の光景(右)に遭遇。おっしゃ、幸先いい感じだぞ♪

  
というわけで、初手から見つけたのはヒメギフチョウの幼虫。まだ中齢かな?
体側の黄色い斑が識別点だとは知っていましたが、こんなにも鮮やかな色だとは
知りませんでした。なんか夜行列車の窓みたいな雰囲気の配置ですね。

  
気をよくしてさらにうろうろすると、ヒロハハナヤスリの群落(左)に遭遇。
こんなとこにあるんだ。近くには植栽の名残らしきクリンソウ(右)もありました。

  
なんだかおもしろそうなテンナンショウ類もたくさんありました。
この手は種類が多すぎて調べてもよくわからないのが悩みの種ですが、いわゆる
普通のマムシグサとはちょっと違う雰囲気。さて、正体は?

  
まだ薄暗い林床には、これもお久しぶりのオオヤマフスマがあちこちに
咲いていてくれました。小さいながら気品のある花で大好きなんですよ♪

  
これも意外なほどそこここに咲いていたのは、ヒメヘビイチゴ。
これもなかなか出会いのない花だったので大喜びしましたが、ちょっと暗すぎるなぁ…

  
悔しかったのは、目の前でいい勢いで囀ってくれたノジコ(左)。デジカメもってくりゃよかった!
林縁では、羽化失敗のエゾハルゼミ(右)なんかも見つけたりしました。
そうこうするうち時間になったので、さっそく集合地点へ急ぐことに。
すると、途中でBさんらしき人の乗った車が横を走ってまずビックリし、現地近くまで来ると
今度はCさんらしき人が歩いているのとすれ違ってさらにビックリ。
んでもって、集合地点で待っていると、目の前に止まった車からはTさんが
降りてきて……おぉ、なんか見知った顔だらけジャんか!

  
というわけで、予想外の展開にビックリ続きで目が廻っていると、近くには
大満開のカラコギカエデ(左)があったり、新鮮なウラギンヒョウモン(右)が飛んでたりします。

  
さて、気合を入れて沢沿いを歩き始めると、かわいらしいフキバッタ類幼虫(左)を発見。
道端には、ミドリヒョウモン幼虫(右)がいて驚いたりもしましたが、よく考えるとこいつ、
止まっている葉はスミレ類じゃないんですよね。食い尽くして新天地開拓中か?

  
汗かきつつ登っていくと、見事に大満開のヤマツツジ(左)にも遭遇しました。
道端にはポツリポツリとナンテンハギ(右)も咲いています。

  
こちらも見事な花をつけているトチノキ(左)がたくさんありました。でもKさんに
よれば、この谷はスギタニルリは少ないんだとか。なんで?
えらく黒っぽいヤマキマダラヒカゲ(右)も登場してくれたのでまたバシバシ撮影。
ここのやつは裏が黒っぽく、表が赤っぽい色鮮やかな個体が多いようでした。

  
道端にオオルリ(左)も登場してくれたのでこちらも撮影。ちょい遠いけど。
面白かったのは、途中で見つけたヒメクロサナエの羽化殻(右)。これ、見つけたのが
沢からだと10m以上離れた場所なんですが、ここまでわざわざ歩いてきたんか?

  
ちょいボロでしたが、サカハチチョウ(左)は何度も出現してくれました。
ちなみにこの谷の個体は全てかなり小型で可愛らかったです♪
さらに登っていくと、道端でフデリンドウ(右)もいい感じに咲いています。

そうこうするうちに、目的のポイントに到着。
すると、やはり予想通りそこは関東蝶屋の大集会となっていました(笑
総勢15名はいらっしゃったでしょうか。私の知っている関東の蝶屋さんでブログ等を
やってる方はほとんど全員揃われていてビックリ仰天。
えと、ご尊名をわかる範囲で列挙すると、
自然を見つけに山歩き」のbanyanさん、「フィールドノート」のtheclaさん、
撮影日記」のダンダラさん、「蝶の玉手箱」のcactussさん、「Nature Diary」の虫林さん、
ご挨拶し損ねましたが、「鳥蝶ビデスコ」のmtanaさん、 「蝶と里山の浪漫紀行」の蝶狂人さん、
ヘムレンのNature Photo」のヘムレンさんもいらっしゃっていたそうで。
どうですか、このありえない豪華さ(笑
「こんだけヒキの強いメンバーが来てりゃ期待できる」とはtheclaさんの言葉。

  
さて、さっそくウロウロするとヤマガラシ(左)がアチコチに咲いていたり、
大満開のイワキンバイ(右)があったり、さっそくなんともいい雰囲気。

  
沢沿いに歩くと、あちこちにミヤマハタザオの大群落があって、期待が高まります。
kmkurobe氏の話だと沢を渡った対岸の方がチャンスが多いと聞いていたので、
しっかりと胴長を持参していたワタシはさっそく沢を渡ってみようと思ってると、
theclaさんと虫林さんがすでに渡っていてビックリ。theclaさんは裸足での渡沢だし。
んで、3人でウロウロし始めると、いきなりクモマツマキチョウの♀が飛び出したんです!
しかしフラフラと飛び回って全然止まらない。「ええい、止まれ〜!」と3人して念を送ってると…

  
いきなり近くから♂(左)が飛び出してきたのでパニック状態。しかも、なんか見ていると、
♂が必死の求愛をして、メスが交尾拒否している(右)!
予想すらしなかったシーンに大興奮、とりあえず何も考えずにバシバシ撮影しまくり☆

  
この♂はえらくしつこく、求愛しまくって、♀がいやがって飛んでもさらに追いかけて
ということをしばらく繰り返してました。絶好のシャッターチャンスだったはずですが、
突然の夢のようなシーンにワタシは大興奮しすぎて、ピントも構図も何も考えずにひたすら
シャッターを押しまくり。我を忘れている時って、こういうことありません?
そんでもって、あとで大量のピンぼけ写真を見て激し〜〜く後悔したのでした(笑

  
その後も♂は何度も何度もアタックしまくった(左)後でようやくあきらめて飛去。
とりのこされた♀(右)が呆然としてるのが面白かったですが、それじゃドアップ撮影!
と思った途端に飛ばれてしまって、これまた残念無念。

  
そのかわり、♂(左)は近くの実ヤマハタザオで何度か吸密を披露して
くれましたが、これまた焦ってしまったのと、すぐ裏ピンになる我がオンボロデジカメの
せいで撮れたのはホンの数カットのみですぐに飛去されちゃいました。
慌てて周辺を探索すると、すぐ近くでオレンジ色の光。慌てて走りよってみると
それはオンボロのベニシジミ(右)だったのでした。いや、まぎらわしいぞ。

  
まだどこかにいるだろうとうろうろすると、いい雰囲気のヤマガラシ(左)に遭遇。
近くでは、なぜかこんな場所なのにツメクサガ(右)がいたりしました。
んでもって、振り返ったら、先ほどの大騒ぎを見ていたからなのでしょう、
みんながぞろぞろと沢を渡ってきたので大笑い。そりゃそうだよな。

  
んで、みんなで探し始めると、うれしいことに♂が何度か飛来してくれました。
しかし、すぐにチョコチョコ飛び回るので、ワタシのデジカメだと「ピント合った→飛んだ」の
果てしない繰り返しで、辛うじて遠めが何枚か撮れただけ…

  
それでも、粘りつづけていると、うれしいことに比較的近い距離で吸蜜してくれる
チャンスもあって、大喜びでバシバシ撮影♪
この2カットで飛ばれましたし、ドアップ派のワタシとしてはいささか物足りない点も
ありますが、とりあえず大願成就ということで、一安堵してみたのでした♪

  
うろうろすると、鳥の糞で集団吸汁しているエゾスジグロシロチョウ(左)にも遭遇。
近づくと1匹を残して(右)残りは飛んでしまったのがこれまた残念。

  
さて、気合を入れて一人でさらに周辺を探索すると、ホソエカエデ(左)が咲いていたり、
砂地にニリンソウ(右)が咲いていたりとささやかな出会いがありますが、
クモツキは一向に登場せず、先ほどの場所まで戻ってみると
「あれ、今のは撮ってなかったんですか、ありゃ〜」
なんかゆっくりと吸蜜してくれた♂がいたそうで、みなさん大満足に撮影された
そうでして……あ〜、間が悪いったらありゃしない!
でもまぁ、まだチャンスはあるハズだ。そう思ってたんです、この時は(笑


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