Boninの島へD〜夢を残して〜 09.4/29

<2>小笠原・母島〜航路

  
再び降り始めた小雨の中、うろうろすると、うれしいことにカタマイマイ類に
たくさん出逢えました。種類はよくわかりませんが、両方ともコガネカタマイマイかなぁ?

  
先ほどの個体と違って、黒っぽい殻もたくさんありましたが、
こちらは生きているものを見ることはできませんでした。
ちなみに、現地では、帯のはっきりしたもの(左)から、全体に黒っぽいもの(右)まで
いろんな種類があるなぁと思ってましたが、もしかして全部種内変異かも。

  
木に登っている個体(左)もいました。これもコガネカタマイマイでいいのかな?
近くでは、グリーンアノールの干物(右)がありましたが、こうやって見ると
やはり恐竜の末裔ですね。干物のくせに、なんかやたら迫力あるぞ。

  
ムニンヒメツバキは、先日よりも花盛りな場所がありました。
あと数週間で大満開の素晴らしい状況になるんでしょうね。見たかったなぁ…

  
一応悔しいので、保護区(左)にも行きましたが、すぐ近くが濃霧(右)という状況で
さすがにどうにも。もしかして食樹の下に落ちてる個体がいないかと
かなり探し回ったんですけどね〜。そう思い通りにいかないか。

  
そのかわり、元気に活動していたのはアフリカマイマイ。
あ、こんなにいたんだね、といいたくなるほどいろんな場所で見ました。

  
オガサワラノスリ(左)も飛んでいました。実はこの後、めっちゃ至近距離を飛んで
くれたんですが、ちょうどそのタイミングで電池切れおこしちゃって…
近くでは、路上を歩いているカタマイマイ類(右)にも遭遇しました。

  
うろうろすると、ソウシジュ(左)が群生しているところもありました。
まだ少しだけ時間があるからと、小剣先山にのぼろうとすると、山道沿いには
アフリカマイマイ(右)がけっこうな数うごめいています。

  
登っていくと、母島の街並み(左)が見えていい感じでしたが、
すぐにははじま丸(右)が入港してきているのも見えたので大慌てで港まで走ることに。

  
レンタバイクを返しに行くと、道端に立派なオオハマギキョウ(左)が植えてありました。
雨の中でも元気なアカバナルリハコベ(右)なんぞみつつ、港へ急ぎます。

  
ハスノハギリ(左)もこのひもいい感じの実をつけていました。
ふとみると、地面に落ちた実にとりつこうとしているアフリカマイマイ(右)を発見。
食うんだ、こんなのも。美味いのかなぁ?

  
船出ギリギリだったんで、人だらけ(左)でごったがえしてました。
お急ぎで船上の人になって、デッキから見送りの人々を眺めていると、その中に見知った顔。
なんと、オガサワラシジミの会のU氏がわざわざ見送りに来てくれていたのでした。
カメラを向けると、持参のステッカーを掲げてくれたU氏(右)。
ステッカーと誇らしげな満面の笑みがなんとも印象的でした。お見送りありがとうございます!
なお、後日お伺いしたところでは、このステッカーは(財)東京動物公園協会からの援助により
作られたものだとのこと。いろんなところの協力を仰ぎながら、地道な保護活動が
進んでいっているんですね。本当に本当に頭が下がります。
遠方につきたいしたこともできませんが、なにかできることがあればお申し付けくださいね!

  
さて、感慨にふけっているうちに、ははじま丸はあっけなく出航。
今回は港の先で飛び込んで見送ってくれる方々(左)がいてビックリするやら嬉しいやら
でしたが、おおぉ〜!とか言っているうちに、母島はぐんぐんと遠方に
遠ざかっていきます。そう、夢をそこに残したままで。
ちくしょ〜〜い、また絶対に来るからなぁ〜!それまでに増えといてよ〜〜!

  
さて、どしゃ降り+高波の中でしたが、せっかくだからと甲板に陣取ると、
この日もオナガミズナギドリが何度か近くを飛んでくれました。
もっとも、ものすごい雨風だったので、少し遠くにいると白くかすんじゃいますが…

  
お約束どおり、カツオドリ(左)も何度も飛びました。
それを狙って何度もシャッターを切っているうちに、ふいに至近距離に出てきたのは、
なんとアカアシカツオドリ(右)じゃないですか!
「うぉっ!アカアシ!アカアシ!マジで!ラッキー!スゴイスゴイ!」
と大興奮して叫びつつ、がむしゃらにシャッターを押しまくると、周辺から大きな笑い声が
立ち上がり、挙句の果てにヨカッタネとばかり拍手されてしまいました(^^;
スイマセン、最後まで挙動不審なヤカラでほんまスイマセン。

  
ビックリしたのは、しばらくして上の甲板に登ってみると、そのアカアシカツオドリが
そこに鎮座していたんです。もしかして、と思っていたけど、本当にいるなんて!
しかし、喜び勇んでデジカメを向けるも、これが前方からの豪雨ですんで、
ホンの1〜2秒でレンズが真っ白に曇ります。
風もすごくて、テレコンつけている状態だとどこ狙ってるんだか分からないくらい。
そんなわけでせっかくの大チャンスだったのに、撮れたのはこんな程度…

  
それでも、アカアシカツオドリは何度も船の上を飛び交ってくれて、
挙句の果てにはダイビングしてトビウオを捕るシーンまでたっぷりと見せて
くれました。改めて大興奮しながらバシバシとシャッターを切りまくるんですが、
あまりの悪条件にロクなショットが撮れなかったのは残念無念。

  
その後も粘って海原を眺めつづけると、何度もオナガミズナギドリ(左)が登場。
けっこうまとまった群れ(右)も見れましたが、雨風でどうにもこうにも。

  
父島が近くなると、カツオドリ(左)が何羽も飛んできて船の周りをウロチョロ
しはじめました。おぉ〜!っと思っていると、そこに再びアカアシカツオドリ(右)が
混じったかと思うと、ツイと遠くに飛び去りやがったんです。
多分父島の港内までついてくるだろうと予想していたので、こいつもまた残念無念。

  
やがて父島に到着しましたが、港に待つおがさわら丸(左)が白く霞むほどの大雨。
乗り換え時間を使って、なつかしい父島のメインストリート(右)で慌しく
おみやげを買い込みますが、ものすごい豪雨にあっというまにずぶ濡れになるほどなんです。

  
慌てて船に乗り込むと、こんな雨の中でもたくさんの見送りの人(左)が出てくれて
賑やかな雰囲気。そして、出航と同時に、小笠原ならではの嬉しいお約束、
たくさんの船がお見送り(右)に来てくれました。いやはや、ありがとうございます〜!
最初に小笠原に来た時、このお見送りに震えるほど感動したのを懐かしく思い出したり。

  
んで、これも恒例ですね、お見送りダイブ。
やっぱり最後はこの瞬間を撮らなきゃいけませんよね〜。
ということで、カメラごと全身ずぶ濡れになりつつ、
PAPASさん(左)と、KAIZINさん(右)のダイブの瞬間をなんとか撮って大満足。
まだまだ冷たい海に、それも台風が来ているという高波の中、
こうやって飛び込む勇気というのはほとほと感嘆いたします。
これ見るだけ、やっぱ来てよかったなぁと思いますよね。本当ご苦労様でした。

  
さて、余韻に浸りつつあとは海鳥狙いでひたすら甲板に陣取りますが、
この日は波も雨風もハンパではありませんでした。
結局、けっこう長い時間粘りましたが、なんどかオナガミズナギドリの群れ(左)が
登場したほかは、クロアシアホウドリ(右)が出たくらいで…
さらに思ったより早い時間からメチャ薄暗くなり、この日の挑戦は終了としたのでした。

というわけで、ラストチャンスに女神は微笑んでくれませんでした。
そう、そうなんです。ここまで引っ張りましたが、今回の無謀旅は結局、
『空振りっ!』に終わったんですよ〜(^^;
(ここまで期待して見ていてくれた人がいたら本当にスイマセン…)
とりあえず、いまだに来島することがあるという密猟者の方々に一言
@これほどまでに希少な蝶ですし、現在のラインが本当に瀬戸際のようです。
いつまでもその姿が見られるよう、保護活動にご協力をお願いします!
A現地の保護体制は万全で、島民の監視のネットワークもスゴイものがあります。
ワタシも保護区に変なのがいるという通報がU氏に届いてたくらいです。
法的にも完全にアウトですから、悪い考えはもたないほうがいいですよ。
Bっていうか、それでもイヤだ、ワシャ捕りたいんじゃ、という方がいたら、どうぞ
来てみて下さい。こんだけ時間をかけてもまず100%空振りなんですから。
そんなリスクを承知でしたらご自由に無駄足踏んでいいですよ〜(笑

というわけで、おあとがよろしいようで…
ちなみにこの日の航路は、GW最終便ということもあってものすごい混雑。
私は二等船室の雑魚寝部屋だったんですが、夕飯食って戻ると、
隣にいる体幅が常人の1.5倍なお方が、きっちりと2人分の場所を占拠して寝てて、
しょうがないので廊下に毛布を引っ張り出して仮眠したのでした。
混雑期に小笠原に行くと宿命的にこうなります。皆さんも十分にご注意を♪


次⇒

topへ⇒