Boninの島へB〜全力疾走な日〜 09.5/3

この日は、小笠原旅3日目。はじめてフルに使える1日です。
そもそも24時間つかえるのは、今日と明日のみ。
天気予報としてはバッチリだし、ここで気合入れて調べてベストポイントを
確保しなきゃ、今回の課題は到底クリアできそうにないぞ〜!
というわけで、気合は充分、リキはいりまくり。
鼻息も荒く、薄暗いうちから飛び起きてさっそく歩き始めるほどでした。
一番の課題だった移動の足もなんとか入手でき、
あれもこれもと走りまくった一日。
自分でもホトホトあきれるほどの全力疾走な日となりました。

<1>小笠原・母島

  
というわけで、まずは早朝薄暗いうちからデジスコもって集落をウロウロ。
イソヒヨドリ(左)はあちこちで賑やかに飛び回っていて、巣立ってあまりたってなさそうな
かわいらしい幼鳥(右)もいたり、一番目立つ存在でした。

  
歩いていて、ちょっとうれしかったのはこちら(左)。これ、なんかわかります?
正解は、サツマイモの花なんですよ。さすがは南国ですね〜☆
前々から一度見たかったので、出逢えて嬉しい限り♪
バシバシとってると、裏からにゅっとグリーンアノール(右)も出てきました。

  
歩き回るといたるところで目にしたのはメジロ。
小笠原のはシチトウメジロとイオウトウメジロの雑種ということになってますが、
めんどくさいのでこのHPではシチトウメジロで統一しますね。
小笠原では内地のスズメのような位置付けで、本当にたくさん見れました。

  
見ているほどにメグロ(左)も何度か登場。素早くてなかなか撮れなかったけど。
巣立ったばかりですよというイソヒヨドリの幼鳥(右)もいたり、面白い出会いは続きます。

  
小学校の校庭には、ムナグロがやたらと多数。
夏羽の出始めた個体(左)から、まだまだ全く冬羽の個体(右)まで幅がありました。

  
キョウジョシギ(左)もいました。チョロチョロするのでぶれちゃいましたけど…
海岸ではイソヒヨドリの♀(右)がグングン近づいてきて、デジスコに入りきらなくなる一幕も。

  
街中で見られる植物ですら一味違うのはさすが小笠原ですよね。
というわけで、奇天烈なシマクワズイモ(左)と、どこでも多いジュズサンゴ(右)。

  
えらくご立派なオオバハマアサガオ(左)もありました。
海辺にはハマゴウ(右)も咲き誇っていて、今何月?と聞きたくなります。

  
堤防の上には、キョウジョシギの群れもいました。
バラバラと散らばっていましたが、この堤防だけで20羽近くいましたかね。
撮り損ねましたが、キアシシギもいたり、シギチ方面も賑やかでした。
ちなみに、後で聞いてかなり後悔するんですが、すごく分かりやすい場所に
メリケンキアシシギもいたそうです。あ〜、気付かなかったなぁ(^^;

  
民家の玄関先で「なんか?」といぶかしむようにこちらを睨むシチトウメジロ(左)にも
遭遇。いや、えらく堂々としてますが、もしかして家主さんで?
イソヒヨドリ(右)も負けじとばかり堂々と囀っています。

  
海岸沿いを歩くと、地味な花をつけたモモタマナ(左)を発見。
おもしろい形の実が魅力的なハスノハギリ(右)もありました。

  
遠くをカツオドリ(左)が飛んでいて、小笠原だなぁと嬉しくなります。
海岸には、昨日のアオウミガメが残した足跡(右)がくっきり残っていました。

  
小さな保護水槽で泳いでいたアオウミガメの幼体(左)をバシバシ撮って遊んでみたり。
海亀漁があることもあってか、これだけ海亀が身近な場所って少ないですよね。
面白い形の花をつけるクサトベラ(右)もあちこちで咲いていました。

  
砂場ではグンバイヒルガオ(左)も大満開。やっぱこれがなきゃ
南国の砂浜という気分にはなりませんねぇ。
そんなこと思いつつうろうろすると、いきおいよく餌をねだっているシチトウメジロの
幼鳥(右)を発見。とっさに撮ったら草かぶりになりましたけど。

  
その幼鳥はその後もえらく堂々としててくれましたが、
親を追いかけて草地の中にもぐったりするもんで、しばらく粘れども
給餌シーンは撮影できずに残念無念。いやしかし、かわいらしい♪

  
砂浜では、これまた面白いツノメガニにも遭遇。
想像していたよりもはるかに大型で驚きましたが、それ以上に驚いたのはその
用心深さ。かなり離れていても、少し近づくとすぐに穴に潜ってしまうので、
結局今回撮れたのはすべてデジスコ写真。こういう時はやっぱ便利やね。

  
朝飯の時間になったので宿に戻ろうとすると、最後にド級のビックリが待っていました。
宿のすぐ近くの畑で出現したのは…うわっ!キガシラセキレイじゃないですか!
思わぬ珍鳥の出現に大興奮するも、結局この2枚撮っただけで
彼はどこかに飛び去ったのでした。背中側からも撮りたかったなぁ…

  
宿に戻ると、おばちゃんが朝ご飯の差し入れ(左)をしてくれました。
ありがたく頂戴して、今日もさっそく保護区まで歩いていくことにすると、
宿の前でクサカゲロウ類(右)を発見。これも南方系の種類だったりするのかな?

  
さて、雄大な島の景色を眺めつつ、ひたすら山道を歩いていきますが、
困ったのは、この日もやたらと風が強いんです。これは厳しいなぁ〜。
途中のオガサワラビロウ(右)なんてこんな感じですから、風の強さがわかります?

  
道端のマルハチ(左)なんぞみていると、やっぱり南国にきたんだなぁと
えらく実感します。さらに歩いていくと、悪名高き帰化植物のアカギ(右)にも遭遇。
たっぷり実をつけていますが、これ以上のさばられちゃ困んのよね、ジッサイ。

  
かろうじて花が咲き始めたといった雰囲気のヤロード(左)があったり、
花芽をたっぷりつけたウラジロエノキ(右)があったり、ステキな出会いは続きます。

  
花を撮ってたら、いきなり目の前に出てきたのはメグロ。
これ、テレコンついてませんから、本当に目の前って感じなんですよ。
警戒心が薄いようで、この後も何度もこれくらいの距離に出てくれましたが
チョロチョロと動き回るので、結局あまり撮れなかったのが残念。

  
花芽をつけたシマグワ(左)もありました。さらにマメ科系の面白い樹(右)も
ありましたが、こちらは名前が調べきれず。なにものかなぁ??

  
シマオオタニワタリ(左)は、あちこちに立派な株が群生していました。見事なり。
結構驚いたのは、しょぼい1株だけでしたが、イタチハギ(右)があったこと。
こんな場所にもあるんですねぇ。帰化植物の勉強するにも面白い場所だなぁ。

  
さて、やがて保護区に到着したので、しばらくは周辺をうろうろしますが、
ここで圧倒的事実に気付きます。周辺にはいくらでもオオバナノセンダングサが
あるんですが、訪花している昆虫はただ1種、セイヨウミツバチ(右)だけなんです。
誇張でもなんでもなく、ただひたすらそればかり。
そりゃもともと固有の蝶は2種のみ、いずれも今は幻なんですから、
蝶影がないのはわかりますが、もう少しなんかいてもいいと思うんですよね。
つまりは、それだけアノール君が頑張ってしまったということなのでしょう。

  
さて、気を取り直して、オガサワラシジミの食樹であるコブガシ類を見ると、
花は終わって実になった株ばかり。やはりこの季節は厳しいのかなぁ。
ちなみに、図鑑なんかと見比べるとこのコブガシ類はムニンイヌグスというやつに
一番近そうですが、それであっているのやらどうやら、イマイチよくわかりませぬ。

  
それでも、周辺をかなりしつこくウロウロすると、花芽のある株も発見。
よ〜し、ここだ。ここに出現するに違いない、と睨みつづけますが、いくら待てども
出現しそうな雰囲気すらありません。風で梢も揺れつづけるし、厳しいなぁ。

  
周辺をウロウロすると、カタマイマイ類の死殻(左)がたくさんありました。
リクガタウズムシの侵入していない母島ではまだわりと見られるようですね。
保護区の中には、植樹されたオオバシマムラサキ(右)もあったので、
いつかこいつが花をつけるまで成長した頃にはもう少し見やすくなるのかなぁと
しばらく空しい空想をしてみたりとか。いやいやとりあえず、問題は”今”ですぞ。

  
さらに歩き回ると、かなり満開に咲いているシマギョクシンカを発見。
これはいい按配だ、ここに飛来するやもしれん、ということで、先ほどのコブガシの花芽と
この花の間を何度も何度も往復しますが、成果ナシ。
ってか、蝶はおろか、ミツバチすらこの花に来てくれないんです。むむむぅ。

  
いっぱい花芽をつけたヒメマサキ(左)もありました。
小さな沢に入ってみると、チョロチョロしているメグロ(右)に遭遇。

  
ふと見ると、カタビロアメンボ類がたくさんいたので、ドアップ撮影に挑戦。
どこにも写真等ないので全然自信が持てませんが、オガサワラオヨギカタビロアメンボ
ってやつなのかな?えらいたくさんの数がいました。
でも密かに期待していたトンボ類やら、吸水にきている蝶なんてのは皆無(笑

  
さらにうろうろすると、いい雰囲気のムニンデイゴ(左)もありました。
林縁では、オガサワラヒヨドリ(右)が何度も出現します。

  
ここでもシチトウメジロ(左)はなんども超至近距離に出現。
そして、朝っぱらに撮り損ねた幼鳥のおねだり(右)もここでばっちり撮れちゃったり。

  
面白いなぁと思ったのは、アノール撃退用フェンスの隙間をのぞいているシチトウメジロ(左)。
あとでメグロも同じことをやっているのを見ましたが、登ってきてここで足止め食らっている
小動物を食べてるんですねぇ。意外な効果があるもんで。
そんなこと思いながらフェンスの中を見ていると、なんとそこいたグリーンアノール(右)と
目が合ってしばしフリーズ。あわててひっつかんでフェンスの外に放り出しましたが、
これだけ大規模にフェンスを張っても、やっぱり完全撃退は難しいものなのですね。


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