無謀な薩摩突撃①~スナ心中再び~ 08.10/25

この週末は、バカバカしすぎるほどの無謀な突撃に挑戦してきました。
そう、スナ心中再び、ということでやってきたのは南薩摩。
いつものO氏と二人、笑ってしまうほどのハイリスク・ハイコスト旅です。
毎年のようにスナアカネが来る場所があるという耳寄り情報を得ての行動では
ありましたが、今回は無謀さが一味違いました。
数日前に見に行った方から「まだいませんでした」と親切にもご忠告いただいていたのに、
突撃できるタイミングが他にないということで、強行したというスケジュール。
そう、なかば空振りが運命付けられたがごときスケジュールだったのです(笑
それでも、初めてこの季節に行く南薩摩は予想以上に面白い出会いがたくさん♪
その中で、さて、本命は出たのか!? という顛末は、本編をご期待ください。

<1>指宿市周辺

本編に入る前に、今回の交通手段について。遥かなる鹿児島まで私はなんども車で
来訪しましたが、所要時間は11時間。ほぼ貫徹で走る必要がありました。
しかし、今回発見したのは、夜行バスという手段!
神戸に高速のバス停から乗れる場所があるんですよ(⇒詳細こちら)。
んで、早朝に鹿児島に着いてすぐさまレンタカーに乗れば、ミッチリと時間がつかえるわけです。
この素晴らしいのは、帰りも同じ方法で、直接出勤できる時間に戻ってこれる!
この、目からウロコ的必殺技技の発見が、今回の最大のトピックかもしれませぬ。
これは、来年以降は随分と楽に遊びにいくことができちゃますゾ☆

  
というわけで、早朝からO氏と合流し、まずやって来たのは小さな池。
初手から目の前でぼんやりしてるイソヒヨドリ(左)に驚いたりしつつ池を歩き回ると、
ベニトンボ(右)が舞い飛びます。これが角度によってはピンクでなく赤に見えるので
スナの字を期待しまくっている不埒な我々には心臓に悪かったり。

  
ハラボソトンボ(左)もメチャクチャいましたが、同時にメチャクチャ愛想悪でした。
テリ張ってる♂は、全然近づかせてくれないんですよね~。
池を見ていると、産卵(右)も見れましたが、こちらも敏感で近づけない…

  
ハネビロトンボ(左)も何匹も飛び交っていました。そして、ビックリしたのは、
芝生の上を歩いていたオオスズメバチ(右)。カメラ向けると、一直線にこちらに来るんです(笑

  
うろうろすると、さすが南国、謎の花もたくさんありました。左右いずれもおそらくは
熱帯系の帰化植物だと思いますが、図鑑を見ても名前はさっぱり。う~ん、謎じゃ。

  
かなりドッキリさせられたのは、1匹だけ登場したタイリクアカネ(左)。近づけなかったけど。
ベニトンボ♀(右)もかなり心臓に悪かったです。無駄な期待しちゃってるからナァ。

  
さらに、ナツアカネ(左)やら、マイコアカネ(右)やらが出るごとに大騒ぎ。
どうしても期待値が高いので、何が飛んでもそれっぽく見えるんですよね。
「あ、あれ怪しくないッスか?もしかしてあたりなんじゃないッスか~?」みたいな。

  
引き上げようとした時に驚いたのは、池に浮いた藻の上に捕まっていたハネビロトンボ(左)。
なんとか救出(右)すると、かなり元気な個体でしたが、水浴びでもしようとして
藻に引っ掛かってしまうんでしょうね。池の上をよくよく見ると、
ハネビロ×2、ベニ×3、タイリク?×1、ウスバキ×1が同様にトラップされてました。

  
さて、その後やってきたのは、毎年スナアカネが出るというマル秘のポイント。
これが、なんというか、なんてことない草地なんですよ。しかも狭い。
本当にこんな場所で?と思いながらうろうろすると、一面のタチアワユキセンダングサ(左)や、
たくさんの実をつけたカワラケツメイ(右)があって感嘆しましたが、肝心のトンボは
ひたすらウスバキトンボがものすごい数飛び交うばかり。むむむ。

  
面白そうな野菊類(左)があったので1枚だけ撮ったのですが、これがあとで調べると
コヨメナなんですね。実はお初ものだったということであとで後悔したり。
んで、そのポイントでは結局アカネ類は全く出現せず、探索範囲を広げてみると、
ようやく怪しい影を発見!でも、ナツアカネ(右)なのでした。ガックシ。

  
そのあたりで、すこし低温期型のはいったクロマダラソテツシジミ(左)を発見。
ちょっと追いかけると、ぱっかりと大開翅(右)も見れました。
そういえば、このあたりでも猛威を振るっているんですよねぇ。

  
さすが南国、ということでほとんどの個体はまだすっきりと高温期型(左)でした。
♀の開翅(右)も見れたりして、地元周辺と同じようなシチュエーションに不思議なデジャビュを
感じましたが、この後2日間、かなりの数の食害跡を見ることになります。

  
そして、たっぷり実をつけたイヌマキ(左)なんぞ見ていると、フワフワと登場したのは、
憧れのキオビエダシャク(右)じゃないですか!
想像以上の派手な装いに感激しましたが、こちらも大発生中という噂に
違わず、2日の間、あちこちでものスゴイ数みてビックリする事になります。

  
えらく色が濃くて毛深いゲンノショウコ(左)もありました。これ、やっぱ別種ですか?
そして、この頃にはバカ見たく暑くなったのもあって、ムラサキツバメ(右)が
低い位置で結構休息しているのに出会いました。開翅は撮れなくて残念だったけど。
あと、O氏が低い草に止まっていたアメイロトンボを見つけるという
ビックリな一幕もありましたが、次の瞬間はるか遠くに飛び去ってロスト…

  
さらにうろうろすると、キンゴジカ(左)があったり、センナリホオズキ(右)があったり、
面白い植物をアチコチで発見。どうも近くの植物園風施設からの廃棄が多いみたいで、
これらの他にも、明らかに熱帯園芸植物というようなのが多数繁茂してました。
ここ、もしかして、日本の帰化植物の最先端地帯かもしれませぬ。

  
ビックリしたのは、巨大なニオウシメジ(左)。O氏もはじめてみるということでしたが
一抱えはあるサイズでした。持って帰ったら数食分は軽くあったよなぁ。
そして、かなりビビったのは、あちこちで見かけたクロボシセセリ(右)。
そういえば北上中という話もありましたね、でもこんなに普通に見れるんだ~

  
さらにウロウロすると、マダラバッタ(左)も多数登場。
んで、肝心のバッタはというと、アカネ類は2~3匹出ただけで、後はひたすら
ウスバキトンボ(右)なんです。多すぎて飛翔写真が撮れるほど。

  
ボーベリアにやられたらしきトノサマバッタを齧るクロスズメバチ(左)という
面白い光景にも出会いました。それってダイジョブなのか?
海岸近くに移動してみると、ここでもクロボシセセリ(右)が登場。

  
帯化したオオアレチノギク(左)なんて面白いものもありました。ブロッコリみたい。
なんか面白い色合いのバッタ類幼虫(右)も発見。クルマバッタとかかな?

  
ソクズ(左)が大きな群落を作っているところもありました。まだ咲いているんだネェ。
そして、O氏が見つけてくれたのは、なんとウラナミジャノメ(右)。
まだ生き残っていたというのは全く予測外でした。南国だから3化目ですか?

  
海辺には、ホソバワダン(左)があちこちに大群落になっていました。
不思議だったのは、そんな場所でハラボソトンボがかなりいて、交尾(右)も見れたこと。
こういうところにスナの字が!と期待しましたが、やはりここも空振り。

  
久しぶりにグンバイヒルガオがかなり見れたのも嬉しい成果でした。
南の島以外で、きっちり花の咲いた株を見るのは初ですね。さすが南国です。

  
打ち上げられたハリセンボン(左)もありました。そして、テリハノイバラ?(右)にも
咲き残っている株を発見。ちなみに、あまり葉に光沢ないけど、別種かなぁ?


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