束の間の豊作〜地元賛歌B〜 08.9/25

この日は少しだけ探索時間が取れました。というのは、
勤務時間の調整の関係で、昼過ぎから帰らなきゃいけなくなったので。
そうなれば、地元近くの気になるあたりを巡らなくては!
ということで、勇んで出てきたんですが、これがまた天気が悪い…
それでも、今にも降りそうな一面の暗雲の中、ウロウロしてみると
あれやこれやと成果が続いて、逆にビックリ。
半日弱の成果としては、破格の濃密な一日となったのでした。
どんな天気でも、チャンスは逃がさず使わなきゃですね。

<1>姫路市北部周辺

  
というわけで、最初にきたのは、いつもの「伊勢自然の里」。
歩き始めると、そこここにミズアオイが満開で、本気で感激しました♪

  
なんか面白い咲き方ですが、トチカガミ(左)も咲いていました。
ミクリ(右)はすっかり実になっていて、それも数個だけ残っていただけ。

  
ミズネコノオ(左)は盛りを過ぎたようで、まともな花はごく少数。もう秋も深まった
ということかね〜。そんなこと思いながら歩いていた時です。
ふと何気なく見下ろした足元に、こちらを睨んでいるキジ♂(右)を発見!
なにごと?とビビりましたが、よくみると羽のバッサリない部分があって、どうやら
草刈でケガをしている雰囲気なんです。なんてこった。
でも、最寄の獣医はどこだっけ?と思いながら手を差し伸べたら、
彼はものすごい勢いで飛んで消えました。…飛べるんだ(^^;

  
その直後に、別の場所でも怪しい影(左)を発見。
近づくと、こちらも若いキジ♂(右)でした。そして同じような場所に羽のないゾーン。
キジはじっと潜んでいることがあるので、こういう悲劇があるんでしょうか。
ケガが早く回復してくれることをただただ祈るばかりです。

  
さて、気を取り直してウロウロすると、さっそく狙いの花を発見。
比較的稀種のセトウチホトトギスです。よくみるとポツポツ点在してました。

  
花をアップ(左)でみるとこんな感じ。花柱に斑点があるのが識別点ですが、
全体的に雰囲気も違うもんだなぁと改めて再認識。時期的にも少し遅いみたいだし。
オオユウガギク(右)なんかも、賑やかに咲き誇っていました。

  
一瞬だけですが、サトクダマキモドキ(左)も発見。次の瞬間とんで逃げましたが。
池の中をじっくりのぞいていると、タイコウチ(右)もみつけることができました。

  
そして!なんか大きな影が動いたと思って手を突っ込んでみたら、
あっけなく捕れたのはタガメじゃないですか!
もちろん、ここはタガメの増殖に力を入れている場所ですから不思議はないんですが
こんな簡単に見れるなんて。それもマーク無し個体なんだからさらにビックリ!
見やすい場所に移動して、バシバシと撮影しまくりました♪

  
さて、ちょっと移動して別の池にいくと、アオイトトンボ(左)がお出迎え。
イソノキ(右)がいくつも咲き戻していたのもビックリでした。ま、勘違いしそうな気候だよな。

  
大満開で迎えてくれたヤマトシジミ(左)を思わず激写。普通種でもやっぱキレイ♪
足元を見ると、一群のアリ(右)が、大きな得物を運んでいて驚きました。
ツユムシ類かな?人で例えると小屋運んでるくらいのサイズですけど(^^;

  
水面をよくみると、小さなケシカタビロアメンボ?(左)を発見。
ガガブタの葉上には、ヒメアメンボ(右)が鎮座していたりしました。
#ヒメアメンボではないとの指摘をいただきました。すると…ハネナシアメンボ長翅型?
#なんでもヒメアメンボはちょうど今は夏眠中なんだそうで…勉強になりましたm(_ _)m 

  
カマバエ類(左)も発見。これもミナミカマバエですかね?ちょいと雰囲気が違うような…
そして、この場所では前回から確認しているトガリアメンボ(右)。
前回よりは明るい条件で撮れましたが、なんせ極小サイズなので撮影は四苦八苦。

  
それでも何枚か撮っていると、無翅型(左)に混じって、怪しい影を発見。
よくよく見ると、それははじめてみる長翅型(右)なのでした。えらく雰囲気違うね。

  
なんとかを長翅型(左)まともに撮ろうと、その個体をひたすら追いかけていると、
ついと別の無翅型がやってきて、なぜかそのまま交尾状態(右)に。
面白かったのは、明らかになにかの残骸から吸汁している様子だったのに、
やってきた個体に譲ってそのままのしかかった、みたいな構図なんですよね。
そういうプレゼント戦略的なことをやるもんなんでしょうかネ?
#長翅型が♀なので交尾ではないとの指摘をいただきました。のっかってただけ?

  
近くでは、ガガブタ(左)がかなりあって、可憐な花を咲かせていました。
クロホシクサ(右)もポツポツとさいていたり、なかなかイイ雰囲気。

  
ホシクサ(左)も群生していました。これをホシクサと名づけた感性にはいつも感心します。
たしかに泥地に散らばる白い星のような雰囲気ですもんね。
頭の部分をアップ(右)でみると、これまたなんとも面白い雰囲気です♪

  
うろうろすると未熟なホソミイトトンボ(左)も出現しました。
あと、地元で見るのはなにげに久しぶりのオオイトトンボ(右)も発見。

  
嬉しかったのはこちら。久しぶりのヒメカマキリです。
最初に見つけたときは、小さな蛾を捕食中(左)でしたが、バシバシとフラッシュを
たくと、獲物を捨ててポーズをとってくれました。ご協力アリガト。

  
ツチイナゴの新成虫(左)がいたのもちょっとした発見でした。
そして、さらに家の近くまで戻ってくると、ここでも水田にホシクサ(右)を多数発見。

  
すでに薄暗くなっていましたが、ミズマツバ(左)やら、ミゾハコベ(右)やらといった
面白い水田雑草も結構見れました。やはりこのあたりは環境いいんですねぇ。

  
アブノメ(左)もたくさん花をつけていました。地元ではなにげにどこでも見れる雑草的存在。
アップ(右)でみると、面白い格好の花ですよね〜。大ファンです。

  
まだビックリは残っていました。帰りがけ、水路に浮いていたマムシの死骸(左)。
特に外傷はなかったけど、ここんとこの増水に巻き込まれたのかな?
そんなこと思いつつ立ち寄ったコンビニでは、なんとキマダラモドキの死骸(右)が
落ちていてビックリのとどめをさされました。これ、夜にうっかり灯火に来る
ことがあるってことですよね。来年は虎視眈々と狙ってみようかなぁ。

というわけで、半日未満でしたが成果まみれの1日でした。
今にも振り出しそうな天気の中でしたが、冒頭にも書いたように
どんな状態でも、チャンスは逃がさず使わなきゃ、なんですね。
なんといっても、タガメをバシバシ撮れたのが嬉しかったですし、
久しぶりのセトウチホトトギスやトガリアメンボや、
地元周辺でのちょっとした宿題が、まとめて片付けれた感じでした。
ちなみに、最近、ちょっと地元町内の実力を再認識する出来事がありまして、
来年は地元学をひさしぶりに再勉強してみようなどと思っています。
まだまだビックリするような珍品もたくさん隠れているはずのわが地元。
どんな出会いが掘り起こせるのか、いまからかなりワクワクですぞ☆


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