晩夏の秋吉台にて〜憧れの花堪能〜 08.9/13

<2>秋吉台周辺  

  
さて、さらにぐるっと移動して、ヤブこぎして辿り着いた場所では、
なんとシオンの群落が出迎えてくれました。秋吉台にはこの一角にしかないとのこと。
野の中でみる野生のシオンは、庭先の園芸品とは違った清楚さがありますねぇ。

  
これもひそかにあまり見る機会のない、ミツバヒヨドリ(左)なんかもありました。
じっくり見てると、キタテハ(右)が飛来してそっと吸蜜を始めてみたり。

  
かわいらしいナンバンギセル(左)もみつかりました。それから、結構驚いたのは
本当にアチコチで見られたミシマサイコ(右)。これもかなりの稀種なんですが、
小群落がいくつもありました。さすがは秋吉台ということでしょうか。

  
カワラケツメイ(左)も群落を確認。ツマグロキチョウもいるのかな?
イヌビワ(右)もかなり黒く熟していて、つまんでみると予想以上に美味でした。

  
嬉しかったのは、始めてみるネコノチチの実。
面白い形で、ちょうどミドリの葉と黄色の実のコントラストもいいですねぇ。
しかし、この名前つけた人、かなり想像力豊かですよ。普通似てるとか考えないよ。

  
こんなものもありました。オトコオミナエシ(左)です。
オトコエシとオミナエシの雑種で、人呼んでオカマエシ。
アップ(右)でみると、白と黄色の花が混在していますね。場合によっては
全体がクリーム色の中間色の花になる株もあるんだそうで。

  
そのあたりの林縁には、えらく特徴的な模様のゾウムシ(左)も発見。
ダイミョウセセリ(右)も萩で吸蜜していました。そういえば、隠れた目標だった
某ヒョウモンチョウは、午後からグングン天気が悪くなって空振りでした(^^;

  
お次に御案内いただいた場所で見れたのは、憧れのヒナノシャクジョウ!
これが想像以上に小さいんです。直径数cm。本当にビックリ。
これが普通はススキの草むらの根元にあることがおおいんだそうで、
こりゃ普通に探してたら絶対に見つかりませんね。手ごわいナァ。

  
薄暗い中で四苦八苦しながら、ドアップ撮影も敢行。
さすがに時期が遅くて、先端が開いている株はありませんでしたが、
アップで見るとより一層、面白い造形ですね。いつか開いた株もみたいもので。

  
ちいさなムラサキナギナタタケ(左)なんかもこっそり混じっていました。
その後、稀にヒナノシャクジョウに混じって見れるという某大珍品の花を探してみることに。
しばらく目を皿にしてもそれっぽいものは全然見つからず、半ば諦めた頃。
「この赤いのはなんでしょうね?」とたこさんが一言。
指差す方をよくよく見ると、地面に直径1〜2mmの赤い玉が2つ。高さはほんの数mm。
ん?と思いながら、クローズアップレンズ重ねてドアップ撮影(右)してみると…
「あ〜!これ!正解ですよ!」
というわけで、憧れのホンゴウソウにも出会えたのでした。マジ感激!

  
やったやったと叫びつつ、ふと近くを見ると、ちょっと大きな株(左)を発見。
大きいと言っても高さ1.5cmほどでしょうか。
アップ(右)で見ると、上が花、下が実になるのかな?面白い造形ですよね。

  
さらに頑張って探すぞ!と言っていると、昨年の株の名残みたいなもの(左)も発見。
そして…ふと気付くと先ほどの極小個体の近くにちょっとした群落(右)があるじゃないですか!

  
落ち葉をそっとのけると、4〜5株の小群落でした♪
というわけで、こちらも大興奮しながらバシバシと撮影!
しかし、これも高さ2cm程度。薄暗い中でクローズアップレンズ2段重ねの接写は
疲れます。ということでかなり枚数撮ったけどブレボケだらけだったりとか(^^;
その後もしばらく探しましたが、結局見つかったのはこの一角のみでした。
しかしこいつはヒナノシャクジョウの数倍見つけにくい。
見つけた株も、一瞬目を放したら見失うほど。いつか地元で見つけてやりたいんですが、
実現はかなり先の話ですね。あると確信して這いつくばって探さなきゃムリだもの。

  
さて、同じように暗い林縁にある植物、ということで、こんなのも
見れました。久しぶりのアキノギンリョウソウです。やはり普通のギンリョウソウよりも数段
幽玄な感じでいいですよね。咲いている場所が余りに暗すぎましたけど。

  
昨年の株がつけた実(左)も数箇所でみることができました。
近くにはフクロツチガキ(右)も発見。中央の袋が壊れちゃってるけど。

  
最後に、いまにも降ってきそうな空模様の下、再度台地を歩いていくと、
白花のサイヨウシャジン(左)を発見。ヒキオコシ(右)なんかもありました。

  
「こんなのご存知ですか?」と教えていただいたのは、ツルメドハギ。
いままで、メドハギ/ハイメドハギしか知りませんでしたが、こんなのもあるんですね。
まだまだ勉強せねばならぬことは山盛りです。人の一生じゃ短すぎるワイ。

  
早くもムラサキセンブリ(左)が伸びてきている草地では、カキランの実(右)が
あちこちにありました。湿生植物なハズなんですが、秋吉台では草地にあるんですよね。
でもそういえば、ハチ高原でも草地にあるナァ。どちらの環境が本来でしょうか。
涼しいトコが好きだから湿地に咲いていることが多いだけとか?

  
そうこうするうちに、この日最後の目的の花に遭遇。ムカゴトンボ(左)です。
こんな地道な花、見つかるんかいなと思ってましたが、草むらの中では案外目立って
いました。アップ(右)で見ると、なんともヘンテコな花ですね。おもろい造形。
といったあたりでこの日の探索は終了。駅まで送っていただいていると、秋吉台では
ギリギリ降っていなかったものが、下界は結構雨だったらしいと判明して
珍しいパターンにちょっと驚いたりしての〆でした。どうも、ヒキが強かったようですよ☆

というわけで、今回もたっぷりと憧れの花たちに会えた一日でした。
たこさん、本当にありがとうございましたm(_ _)m
いつ来ても秋吉台は面白い!といっても、たこさんが毎日毎日徹底的に探求
された中の、面白いところだけを見せていただいているわけで、
オイシイとこどりで、毎回大変申し訳ないなぁと思うんですが(^^;
でも、今回はホンゴンソウの大株を見つけれたから、少ぅしだけ役に立てたかな?
秋吉台は、まだまだ見てみたい憧れの花が多数です。
来年は、真夏に来るか、それとも春に来るか。はてまたなにか大珍品狙いで
ピンポイントに狙い定めてくるか…いずれにせよまた図々しくも訪問しそうです。
その折にはどうぞヒトツよろしくお願い致しますm(_ _)m


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