この日は、なにをどう思ったのか、いきなり山陰地方に突撃しました。
その目的は、前々から見たかったとある花。
ついでにあれやこれやとおまけを企み、いつもどおりの無謀な期待でパンパンに
ふくれきった皮算用をしっかりと携えての発作的突撃です。
最初の目的地は島根県だったので、本来はそのまま島根在住の魚友人と一緒に
あれこれと珍品狙いの魚捕り三昧でもしようという密かな計画がありましたが
連絡してみるとちょうど友人は関東に出張中で、その策略はオジャン。
しかし、そのかわりにと考えた代替案の中に、なぜか予想外にキラリと光る
大ヒットがいくつか重なって、久しぶりのモリダクサンな旅となったのでした。
| ＜１＞島根県川本町 |
最初にやってきたのは、島根県川本町。
目的地に近づくと、山間を濃い霧が覆っていて、現地につくと薄暗い雰囲気に。
でもその中、半開きのミツマタ（左）なんか見つつ歩いていくと、さっそく目的の花がお出迎え
してくれました。地域限定種のイズモコバイモ（右）です！
コバイモ類は大好きなもので、憧れの種類との出会いに、じんわりと感動。
うろうろすると、イズモコバイモはポツポツと咲いていました。
下から見上げるようにして花の正面顔（右）を撮ると、やっぱり面白い雰囲気ですね。
よくよくみると、つぼみをつけた大群落（左）を発見。これが満開だったら
メチャクチャに見事だったろうな〜と思うと残念無念です。ちょっと時期的に早すぎた様子。
全体に開花率は２割程度だったかな？つぼみがたくさんある中に咲いてる株がある（右）
ってな雰囲気でした。どちらかというとピークは３月末ごろなのかもしれませんね。
ほとんどの株は花びらに赤っぽい紋様がある（左）んですが、何株かだけ、
ほとんどその模様がない、真っ白な株（右）もありました。いわゆる素芯ってやつかな？
そんなこんなで、バシバシと100枚以上撮りまくって大満悦。
いやぁ、大願成就です。次回はいつか大満開の時期に来て見たいもんですね♪
近くでは、こちらも早春にだけ咲くセリバオウレン(左)も咲いていました。
ほかにおもしろいあたりでは、ミヤコアオイ(右)も開花株を発見。ちなみに、場所的に
最初はサンインアオイかと期待しましたが、地元と同じ種類でちょい残念。
カタクリの葉(左)もありました。こちらは花まではまだまだ先の様子ですね。
そう思いつつひきあげようとすると、道端にアオイスミレ（右）を発見。紫色の濃い株ですね。
お次の場所では、道端にスズシロソウ(左)がずらりと並んで咲いていました。
フキ(右)も咲き始めの株がいくつかあったり、これはこれで面白そうな雰囲気。
さて、目的の場所に到着すると、ありました。ユキワリイチゲ（左）です。すごい群落！
でも、この場所はメチャクチャ晴れていたのに、まだ花は開いていない（右）状態。
むむ、しょうがない。もうちょっとだけ待ってみることにしようかしら。
というわけで、待つ間にそのあたりの水路で魚捕りに挑戦することに。
しかし、しばらく頑張ったものの捕れたのは、タカハヤ（左）、カワヨシノボリ（右）、
カワムツの渓流３セットと、シマドジョウだけ。ちょっと上流過ぎたってことなのかな。
そのかわり、ヤゴの方はちょっとばかり面白い成果がありました。まず何匹か
捕れたのはミヤマカワトンボ(左)。お約束のハグロトンボ（右）は１匹だけでした。
もちろん、こういう場所のお約束であるコシボソヤンマ(左)は多数。
嬉しかったのは、久しぶりの出逢いとなるヒメサナエ(右)。ラッキ〜♪
少し下流まで攻めましたが成果は変わらなかったので、ヤブツバキ（右）なんぞ眺めつつ
元の場所まで戻ると、ようやくユキワリイチゲ（右）が何株かパカッと開いてくれてました。
きっちりと花開いていたのは、一角だけでしたが、まぁまぁいい雰囲気に撮影できて感激。
まだまだハンパな開き方ではありましたが、さらに待ちつづけるのもなんなので
一応これで大願成就ということにして、次の場所へ移動することに。
| ＜２＞宍道湖周辺 |
お次に一気に移動してやってきたのは、宍道湖周辺。
うろうろしていると、道端にハチジョウツグミを発見して仰天する一幕もありましたが、
カメラを向ける前に人家の中に飛んでいってしまって証拠写真も撮れず残念無念。
でも、ブツブツこぼしながら周辺の水田地帯をうろうろすると、
マガンの大きな群れ（左）に出会えたのでした。じっくり見てると、目の前で
ゆったりと翼を広げてくつろいでくれる個体（右）もいたりして、いい雰囲気。
さらにいくつかマガン（左）の群れを見つけてはじっくり見ますが、期待していた
カリガネは全然見つからず。コハクチョウ（右）の混じっている群れはあったんですけどね〜。
ついでだからと、宍道湖グリーンパークに立ち寄った私は、展示されている水槽の中を
見て、思いっきりフリーズしました。だって、そこでフワフワ泳いでいたのは…
メチャクチャ色鮮やかな婚姻色のシンジコハゼ♀（左）なんですもの！
真っ黒なヒレと、体側の色鮮やかな黄色いライン。も、感激！
♂（右）もこれまたいい雰囲気で、しばらく水槽の前で目をハートマークにして、
ぼんやりと佇んでしまったのでした。いやぁ、いいもの見れたなぁ。