広島西部西風探求〜幸運と大恥〜07.6/30

<2>広島県西部某所  続き 

  
さて、フジ♂が飛び去った後、欲深いワタシは「次は♀だ!」と叫びながらさらに粘る
ことに。すると、ヒメクロサナエ(左)がいたり、セアカツノカメムシ(右)に会えたり、
なかなか面白い出会いが続きますが、ゼフはそれっきりなかなか出現せず。

  
ここではサルナシ(左)は咲き始め、スイカズラ(右)ですらまだつぼみが多数ある状態で、
季節の進行のズレを感じましたが、そうこうするうちにザ〜ッと一雨きたので、
さすがに諦めて下山することにしたのでした。んで、調子よく林道を走ってると…


ガリッ ガガガガガッ!
ああっ!やっちまった〜!
道端の草むらの中に埋もれてた側溝に気付かず、大脱輪。
しかも、キレイに左側前後ともすっぽり深い溝に落ちてどうしようもない。
しかも後続車がある状態なんです。もう情けないやら恥ずかしいやら。
しかたないのでJAFを呼び、足止めしてしまった蝶屋さん数名に
ひたすら詫びまくることになったのでした。ホンマすいませんでしたm(_ _)m。

1時間ほどたってようやく事態は解決したので、どこかゼフ系のポイントを
さらにとも思ったのですが、そうするとさっき足止めした蝶屋さんに再会する可能性が
高いので、それも恥ずかしいということで、思い切って南下することに。

<2>広島市周辺  

  
んで、やってきたのは広島市近くのとある公園。ホソバミズヒキモ(左)なんかも
ゆらぐ水路沿いには、ハグロトンボ(左)が舞い飛びます。

  
うろうろすると、けっこうそこここにグンバイトンボが飛んでいました。
こんな場所にもいるんだなぁ、というわけで、♂(左)、♀(右)ともに撮影してみたり。

  
ひたすらうろうろすると、石の上にはオナガサナエの羽化殻(左)がやたらと多数。
ミヤマサナエ?という羽化殻(右)も1つだけありましたが、期待していたサナエ類成虫は
全然見つからず。実は、キイロサナエの多産地ということで期待してきたんですが…
#色が違うけど両方ともオナガサナエらしいとの指摘を頂きました

  
そこらに不思議な枯れ穂(左)があるのでなにものかなぁ、と思っていたら、これが
外来種のセイヨウヒキヨモギ(右)で驚いたりしました。現物は初めて会います。

  
こんな花(左)も咲いてました。これ、一応、コカナダモの雄花なんですよ。
草むらにはニシキリギリス(右)がたくさん鳴いてました。ここだとニシになるんですね。

  
水路には大きなボラ(左)が悠然と泳いでいたり、こんな場所だからか、全く
警戒心の欠如したカルガモ(右)が悠然と佇んでいたりもしました。

  
さらにうろつくと、アイガモの親子(左)を発見。さすがにまぁったく警戒心がなく、
ヒナ(右)も目の前で見れました。まだまだうぶ毛が残ってかわいいですねぇ♪

この後もしばらく粘ると、ついにキイロサナエ出現!でも次の瞬間、シオカラトンボが
アタックしやがって、あっという間にどこかに消えてしまったのでした。
サイズが倍以上のヤツに喧嘩売んじゃねぇ〜! そして負けてんじゃねぇ〜!
人目も気にせず叫びましたが、結局それっきり。何故だろう、キイロサナエとは
本当に徹底的に縁がありません。前にも書きましたが、初めて栃木の産地に行った時は
多数見れ、撮影もたっぷりしたのですが、翌週にHDDがこわれて写真がオジャン。
翌年再訪するとものすごく数が減っていて死にかけの1♀が撮れただけ、
それっきりどこに行っても撮影できないという、なんかウソみたいな状況なんですよ…

  
悔しかったので、最後にちょっとはなれた溜池群に突撃。すると、道端に
オカタイゴトメ(左)が咲いていたり、ナツハゼの若い実(右)があったりもします。

  
早くもツリガネニンジン(左)が咲き始め、サカキ(右)が咲いていたりしましたが、
こちらでは期待していた水生植物はなぜかまったくありませんでした。ありゃぁ?

  
それでは、とトンボを探しますが、アオヤンマの多産地と本にあったのに、一匹もいません。
これまた妙に縁のないトンボだなぁ。池の縁にはオオアオイトトンボ?(左)や、
ヤブヤンマ?(左)なんかの羽化殻がありました。いずれもちょっと同定に自信なしです。
#左はギンヤンマ類だそうです。この時期にも新鮮な羽化殻があるんですね…

  
トンボの成虫はキイトトンボ(左)とモノサシトンボがいただけ。でも、そのかわり
水辺に小さな虫を発見。よくみると、これはキンイロネクイハムシ(右)じゃないですか!

  
というわけで、よろこんでバシバシ撮影。暗くてろくに撮れませんでしたが…
撮影してると、おいナニやってんだ、とツッコミたくなる状況(右)にも遭遇。
交尾態の4連荘?なんかもはや大道芸の雰囲気すらありますな。

  
夕刻にヤンマでも飛ばないか、としばらく粘りましたがこちらも空振り。
でも、なにげなく道端の蝶をみたら、これがサツマシジミなのでビビりました。
南方系で海岸沿いのイメージが強いんですが、こんな内地にもいるんですねぇ。

というわけで、前半は大ラッキー、後半はイマイチな1日でした。
それでもゼフは、ミナミアカ・フジというド級を含む4種類の撮影に成功☆
いろいろ丁寧な情報頂いた皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m
特にミナミアカは予想外の大ラッキーでしたが、この蝶は発見された直後、一度は絶滅したと
思われたほど個体数の少ない蝶。現在見られる生息範囲も恐ろしく狭いようです。
そのような狭い範囲にしかいない蝶を採り続けたなら、結果がどうなるかというのは
大変容易に想像が出来るというものです。あの可憐な蝶が飛ぶ姿をいつまでも
見れるように、どうぞ採集の自粛を、改めてお願いを致します。

しかしこの地域は、晴れればさらに8種ほどのゼフが見れてニギヤカだとのことだし、
また来年も夢見つつ、足を伸ばさないわけには行きませんね。今度はきちんと
学習して、側溝にもガケにも落ちないよう、細心の注意を払いながら(笑)


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