ゴールデンウィーク遠征編〜4日目:関東花探索B〜05.05/02

千葉県印西市某所

夜更け、日付変更線あたりからものすごい勢いで雨が降ってきて、
車の屋根をたたく雨音で目が覚めてしまうくらいでした。
朝起きてもまだ雨模様には変わりなかったのですが、しばらくすると9時ごろから
ようやく雨も上がり、落ち着いた雰囲気。よしよし、散策開始です。

   
さぁ歩くか、と車から出るとなぜかドア前の地面にハイイロヤハズカミキリ(左)が落ちていたので
さっそく本日の被写体一号になってもらいました。なにやってたんだオメェ?
というわけで今回の目的地はニュータウンの中にある調整池。
意外や意外、豊かなトンボ相が残っている場所なんです。

 
というわけで歩き始めると、そこここから羽化直後のイトトンボ類(左)が飛び立ちます。
多分こちらもクロイトトンボだと思いますが、ここまで模様がないと詳細不明。
小さな小さなミズギワゴミムシの仲間(右)にも出会えました。

驚いたのは、なんとトラフトンボが何匹も飛び交っていたこと。
東京・神奈川あたりではとっくの昔に幻になったトンボが、千葉では調整池にいるんですね。
オスは水面をさかんに縄張り飛翔していて、私のへぼデジカメでは被写体になりそうにもないので
証拠写真はだめかなぁ、と思いながら歩いていると…

  
おんや、トラフトンボがとまっとるやんけ!!
あ、それもこれは!!!

そう、このトンボ、面白いことにメスは植物に静止して、腹端に卵を溜めていって、
最後にその塊を水面に打ち付けるという不思議な産卵方法をします。
しばらく観察する間にみるみる腹端の卵塊が大きくなっていって、
やがて彼女はツイと飛び立って池に卵を放しました。

  
それ以外にもたくさんのシオヤトンボ等にも出会えて割りと大満足。
池の縁にはフデリンドウ(左)も咲いていました。ハルリンドウに似ますが、こちらは林の植物。
ギンイチモンジセセリ(右)をはじめ、数種のチョウにも出会えました。

  
その後、調整池の裏の田園地帯に移動。
ここの水路には関東では珍品のキイロサナエが生息しているので、ちょっと時期的には
早めだけど、とワクワクしながら散策しました。
右は水路沿いに生えていたミズスギナ。湿地に生えるツクシの仲間です。

  
水路には褐色の羽も鮮やかなヒガシカワトンボ(左)がフワフワと飛んでいます。
と、サナエトンボの姿を発見。おっ、こんな時期飛んでいるのはキイロサナエか!!!
と思って大興奮しながら近づいてみたところ、そう、こいつがいるのを忘れていました。
ホンサナエ(右)です。こちらも関東近辺ではわりとレアモノなんですが…

で、目的のアオヤンマとキイロサナエは?などと野暮を言ってはいけません。
相手は自然、いつ行っても必ず見れるようではつまらない。
一期一会だからこその楽しみもあるのです。つまり、えと、………チクショイ。
※識者から兵庫だとアオヤンマもキイロサナエも5月下旬だよ、との指摘を受けました。
静岡県某所ではゴールデンウィークに見たことがあるので大丈夫かなと思ったのですが、
やはりちょっと気が早かったのかなぁ、ということで地元で再挑戦してみます。こうご期待。


次へ⇒

topへ⇒